第3回 花とみどりのフォトコンテスト
入賞作品

都市公園部門 大賞

「夜桜」
津久井湖城山公園
小池 久男

講評

津久井湖城山公園を舞台にした、素晴らしい夜桜の寸景です。画面中央に写し込まれた満開の桜は、ライトアップされ主役のようですが、ここでは大きな脇役ともいえます。薄暮の薄紫色が舞台のイメージカラーとすれば、桜は巨大な書き割りに相当するでしょう。主役は、湖畔に憩う人々と見れば、画面左手の親子に視線が移ります。赤い服の子が父親に歩み寄る姿が動きを感じさせるのみ、春の宵、ひそやかで温かな空気感が心地よい作品です。



自然公園部門 大賞

「滝の流れは雪の中」
西丹沢 世附
諸星 定夫

講評

西丹沢の流れにかかる滝、雪国とはまた趣の違う冬景色となりました。カメラを持ってこの滝の前に立ったとしても、撮影しない人もたくさんいるでしょう。そのわけは雑然として滝がよく見えないからです。美しい滝の風景には仕上がりそうもないが、当地ならではの渓流風景は写せると思った作者の眼力は確かです。見慣れた定番風景の型にはこだわらず、眼前にある景観の美しさと特長を引き出した構成力は非凡といえます。



都市公園部門 部門賞 風景の部

「展望台にて」
大磯城山公園
會田 重道

講評

大磯城山公園の眺望の素晴らしさがひと目でわかります。撮影場所と天候の組み合わせが、最高の結果を生みました。青天の青空のもと。くっきりと姿を見せている富士山、山並みと住宅地、陰影の濃い緑と、あくまでクリアーな画面が清々しさ、爽やかな空気感を感じさせてくれます。また、愛犬の撮影中らしい人の姿によって長閑な雰囲気が加わりました。



都市公園部門 部門賞 イベント・にぎわいの部

「賑わう梅まつり」
保土ヶ谷公園
田中 幸一

講評

穏やかな日和に恵まれた、早春の保土ヶ谷公園がパンフォーカス(画面全体がシャープに見える)描写によって見事に再現されました。梅が咲きはじめたとはいえまだ彩りの少ない景色の中、野点の華やかな色彩や、日差しに誘われてやって来た大勢の人々の姿が、実に自然に描かれています。目立った強調も省略もありませんが、バランスのとれた上質な作品です。



自然公園・部門賞

「月下の関東平野」
丹沢大山国定公園 大山山頂
光成 史郎

講評

大山山頂からのパノラマ、ほとんど近景のないスケールの大きな夜景です。タイトルにあるように、相模湾方向ではなく東京湾方面を撮影したようですが、逆光にきらめく海かと思わせるような圧倒的な街灯り、空を覆う雲、切れ間から顔を出す月と、写真的な役者が顔を揃えています。巡りあった絶好のチャンスを逃すことなく、的確な技術で表現しています。




佳作










入選















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