第15回 花とみどりのフォトコンテスト
入賞作品

大賞

「ばちゃっ!」 秦野戸川公園 菅原 節子

講評

お孫さんでしょうか?水と戯れる瞬間、真夏の水遊びの楽しさが見事です。園内を流れる水無川には「川遊びゾーン」が設定され、特に夏は子供たちが大はしゃぎできる場。防水仕様のコンパクトカメラで、水を気にせずに写せたことで、素敵な臨場感が生まれました。高速シャッターで写し止められた水から覗く表情や濡れた手の質感、画面上に風の吊り橋も写し込まれ、最高の夏の記録です。



カメラ優秀賞

「未来への願い」 津久井湖城山公園 町野 正樹

講評

みんなの津久井湖夏祭り2023 にて。午後6時半ころ「ランタン キャンドルナイト」がスタート。願いを込めたランタンが一斉に放たれた瞬間です。情報量が多く記録としても過不足ないのですが、夏の夕刻の雰囲気・空気感がとてもうまく掬い上げられています。手を上げ空を見上げる人々、その水面への反映、夕日に染まった雲とランタン、画面にあふれる「写真的」な情感表現が見事です。



スマホ優秀賞

「水を得た鯉」 四季の森公園 神谷 幹雄

講評

最近の鯉のぼりは、川や池の上に渡したロープに横並びで泳いでいますが、この日は風がなかったそう。垂れ下がった鯉のぼりは元気がありませんが、その状況を逆手にとり水面に映った姿を被写体とした発想が見事。地上の緑、青空や白い雲が適度に映り込み、色とりどりの鯉のぼりを引き立てているだけではなく、水面のわずかな揺らぎが反映像に絵のようなタッチを加え、魅力を増しています。



全体講評

今年は昨年に比べて少し応募点数が減りました。依然としてコロナ禍の影響があるのか、また異常ともいえる気候の変化、特に夏の暑さが撮影の機会や意欲を奪ったのかと思いました。しかし作品全体を見ると、公園で撮影できる様々な景観やシーンが描かれており、それは無用の心配でした。
今年から準大賞がカメラ部門とスマホ部門に分かれ、それぞれの優秀賞となり、上位入賞が3点になりましたが、違った味わいを持った作品が選ばれました。
大賞は、写真的なテクニックよりも、一目見ただけでわかる水遊びの楽しさが印象的な作品です。細かな計算を積み重ねたというよりも、その場の雰囲気を一気につかみ取ったような明るさ、迫力が魅力です。
カメラ優秀賞は、祭の群像を見事に捉えていますが、画面構成と全体の色調による「夕景描写」が素晴らしい作品です。またスマホ優秀賞は、ちょっとした視点の変化、見方を変えるだけで作品が成立することを教えてくれます。
今回は入賞と入選作品の差がわずかでした。
「森で育む豊かな心」子供たちの未来は自然と共に。公園の意義が理屈抜きで感じられます。
「安らぎの刻(やすらぎのとき)」欧州調の色調・雰囲気がうまく切り取られています。
「サンタさんとツリークライミング」公園の行事が、伸びやかに楽し気に描かれています。
「あれ、なぁに?」そのものずばり、公園のよさがストレートに感じられる優しい画面です。
「思い出の秋」写真的なテクニック、描写効果が十分に発揮され、光がとても印象的です。

審査員 逸見仁(写真家)



入選





佳作








ジュニア賞



特別賞








ページのトップへ戻る