第14回 花とみどりのフォトコンテスト
入賞作品

大賞

「晩秋の西丹沢を駆ける」 丹沢大山国定公園 清水 進

講評

丹沢湖の美しい紅葉風景。撮影したのは、毎年11月下旬に開催される [丹沢湖マラソン大会]。カラフルな服装で橋上に並んで走るランナーの列、そして放射状に伸びる吊り橋のケーブル、二つの人工物の鋭い直線と、複雑に秋の色彩が混じり合った山腹の組み合わせが絶妙です。湖を挟んで永歳橋を望む三保側からの撮影がポイントとなりました。



準大賞

「大切な地球」 津久井湖城山公園 小嶋 典生

講評

美しい桜風景は本コンテストでもお馴染み「水の苑地]の芝生広場。中央にある噴水と滝の池が、清掃のためか水が抜かれていたそうです。だから写せなかった、ではなくそれを貴重なシャッターチャンスに変えたセンスが光ります。画面のほとんどがグレーから黒のローキートーン。汚れた地球に触れる幼児の姿から連想するのは「公園」を遙かに超えた地球の未来、イメージの飛躍が見事です。



スマホ大賞

「かわいく撮れたかな?その1」 相模原公園 町野 正樹

講評

愛犬と紅葉の映え写真の撮影シーン。逆光により統一された色調と、広角気味の画面によって臨場感あふれるシーンとなりました。応募作品の画質が全体的によくなり、スマホだからという妥協の必要はなくなったようです。これまで以上に、カメラ部門とは一味違うシャッターチャンス、アイデアに期待したいところです。



全体講評

今年は、依然コロナ禍が収束しない中でのコンテスト開催となりました。応募点数はわずかに減って前回と似た作品もありましたが、上位入賞作品はバラエティ豊かで質の高い作品が揃っています。応募作品全体のレベルが少し上がったのではないでしょうか。来年は、より期待できそうです。
昨年に続き今回の大賞・準大賞も対照的な作品となりました。大賞作品は、丹沢湖の紅葉がテーマですが、自然風景に対する一般的なアプローチとは違う画面構成で「写真的に空間を再構築」しています。肉眼では感じにくい写真ならではの感動があります。
準大賞作品は「花とみどりのフォトコンテスト」の趣旨に一見外れているようですし、こんな入賞作品はなかったと思います。それでも準大賞なのは、未発掘の公園の魅力に触れているからでしょう。
タイプは違いますが、入選の5点もそれぞれ素晴らしい作品です。
「静寂な朝」定番の場所・アングルですが、季節が新鮮。色付いた積雪と逆光のフレアが美しい。
「森の目覚め」これまでなかったタイプの作品。光自体を被写体にして、清々しい朝を見事に表現。
「それぞれのクライミング」人物の配置も適切で、新しいスポーツ施設の魅力を過不足なく描写。
「晩秋の陽に映える公園」オーソドックスな捉え方ですが、黄色いイチョウの鮮やかさが圧倒的。
「サンタが池に集まった」前景人物から背景の富士まで、公園の魅力をバランスよく収めています。

審査員 逸見仁(写真家)



入選





佳作








ジュニア賞


対象作品無し
 



特別賞









スマホ部門





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